キャンプで使用することの多いガスカートリッジOD缶。
コンビニで売ってるイワタニのカセットガス(CB缶)と値段は随分違うけど、性能的には何が違うんだろう?と疑問に思いつつも「OD缶の方が火力が高い!」と想像されている方。意外と多いのではないかと思います。
僕自身もよくわかっていなかったので、詳しく調べてみました!
OD缶・CB缶のガスの種類による違い
だったらCB缶の方が良いじゃないか!となりますが、そう単純でもない理由があり、簡単に説明すると、OD缶とCB缶では缶の強度が異なり使えるガスの種類が変わってきます。
ガスカートリッジで使われているガスの種類は、Propane(プロパン)、Iso Butane(イソブタン)、Normal Butane(ノルマルブタン)の三種類があり、火力、沸点、それぞれで液化したガスを入れておくために必要な耐圧が異なります。
キャンプで使用するようなガス器具には、二種類のガスカートリッジ、OD缶(Outdoor缶)と、ご家庭でもお馴染みのCB缶(Cassette Gas Bombe)があります。
OD缶とCB缶の違いは、名前の通りOD缶は野外での使用を想定されたカートリッジで缶自体の強度が高く、冷寒時にも安定して火力を出すことの出来る圧の高い容器が必要なガスを入れる事ができ、OD缶のガスカートリッジにはノーマルガスとパワーガス(言い方は各社異なりますが)の二種類があり、パワーガスの多くはプロパンの割合が高いガスカートリッジとなっているようです。
参考までに比べてみると。
1. OD缶 スノーピーク
ギガパワーガス250プロイソ(パワーガス)
使用ガス:プロパン 25%、イソブタン 65%
内容量:220g
メーカー希望小売価格:550円(税別)
2. OD缶 スノーピーク
ギガパワーガス250イソ(ノーマルガス)
使用ガス:プロパン 30%、ノルマルブタン 70%
内容量:220g
メーカー希望小売価格:450円(税別)
3. CB缶 イワタニ
カセットガス パワーゴールド(パワーガス)
使用ガス:イソブタン 70%、ノルマルブタン 30%
内容量:250g
メーカー希望小売価格:450円(税別)
4. CB缶 イワタニ
カセットガス オレンジ(ノーマルガス)
使用ガス:イソブタン 30%、ノルマルブタン 70%内容量:250g
メーカー希望小売価格:350円(税別)
ガスの種類別の特性
ガスの種類 | 沸点 | 蒸気圧 | 燃焼エネルギー |
---|---|---|---|
プロパン | -42.1℃ | 8,513hPa | 44.0kJ/g |
イソブタン | -11.5℃ | 3,113hPa | 42.8kJ/g |
ノルマルブタン | -0.5℃ | 2,213hPa | 42.8kJ/g |
OD缶とCB缶の価格差は妥当だけど…。
ちなみに、蒸気圧が高い=ガスが沢山でるので、燃焼エネルギーの差はプロパンとブタンでそれほどありませんが、火力の差は出ます。
実際の火力は蒸気圧×燃焼エネルギーになるので、蒸気圧が高いことでの燃焼ロスなどは考慮しないあくまで僕なりの指標としての数値で、プロパン 374,528、イソブタン 133,236、ノルマルブタン 94,716と結構な差が出ます。
各ガスカートリッジで配分が異なるので、単純にその割合で掛け算してみると。
1.OD缶 スノーピーク ギガパワーガス250プロイソ : 180,235
2.OD缶 スノーピーク ギガパワーガス250イソ : 178,659
3.CB缶 イワタニ カセットガス パワーゴールド: 121,679
4.CB缶 イワタニ カセットガス オレンジ: 106,271
となり、僕がこれまで一番多く使用してきた、2. OD缶 スノーピーク ギガパワーガス250イソと最も入手しやすくお安い 4. CB缶 イワタニ カセットガス オレンジで比較すると、火力の差は1.7倍…結構差がありますが、ガスカートリッジ以外にもバーナー自体がどこまで火力を出せるかの差があるので、この値を単純に火力差と考えるのはかなり無理があります。
あとは価格差なわけですが、上記のメーカー希望小売価格は性能に対して妥当な差だと思いますが、CB缶のイワタニカセットガス オレンジ(ノーマルガス)の実売価格を考えると、コストコや100均でも販売していますし、アマゾンでも3本セットで1,000円前後というのがネットで購入する場合の実際の価格となり、OD缶よりもかなり安く購入することができます。
CB缶は日本国内であればコンビニなどでも入手可能な点も良いですよね。余談ですが熊本まで飛行機で行き阿蘇でキャンプを時に、もちろんガスカートリッジは機内持ち込みが出来ないので、OD缶のガスを購入するために往復2時間以上かけてアウトドア用品店まで買いに行った事があります。。。
値段と火力や利便性を考えると妥当な価格差と僕は思うので…悩ましところですが、緊急時やOD缶が入手しにくい場所に行った場合などを考えると『CB缶も使えたほうがベダーだけれど、わざわざCB缶用のガスバーナーを新たに購入するほどではない。』と言うのが、僕の結論です。
OD缶対応バーナーでCB缶を使うには
ではどうするか!と考え思いついたのが「OD缶用のガスバーナーでCB缶ガスカートリッジを使うことが出来ないか!」です。
方法としては、CB缶からOD缶へガスの詰替えを行う事ができるアイテムがAmazonなどで売られているので、それを使用するのもありですが。詰め替える手間や詰替時のロスを考えるとどうも気乗りしないため、僕はOD缶用のバナーでCB缶を直接使用できるようにするアダプターを試してみることにしました!
その内容はまた後日!
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